フィルム・ストリップス, I&II


1966-70,16ミリ, モノクロ, 24 分, サウンド

English


Film Strips II, 1966-70
「飯村の中期の作品の最良の作品は形式的関心への増大に特徴づけられるものであり、それは『フィルム・ストリップス I & II 』(1966-67)に最も効果的に現われている。普通は物語映画と抽象映画の間には再現的なイメージの提示による区別があるのだが、彼の用いるプロセスの形式的な効果のためにここではその区別がつかない・・・(中略)『フィルム・ストリップスII』がエキサイティング なのは、飯村が映画を制作する上で誰も試みたことのない複雑なプロセスを展開して、興味をそそる視覚性をもたらしただけでなく、苦渋の時代を力強く記録し未来を警告する暗示的な作品に仕上げられているからである。映画の初めにフレームの中央のイメージ が素早く転回するために、観客は撮影された映像が入っているとさえ気付かないだろう。その代わりに、エネルギーの脈動に一種の核分裂の過程を見るかもしれない。イメージ は次第にはっきりと分かるようになり、黒人や警官や サインや旗などが見えてくるが、それがデトロイトでの暴動だと断定できるほどではない。このためにこの暴力のイメージにより広範な社会的政治紛争の記録に見えてくる。」 
スコット・マクドナルド 
「飯村隆彦のフィルム」、アフター・イメージ,1978.4)